ソラマメブログ

  

Posted by at

2008年01月21日

けしからぬ粉物屋

私がソース焼きそばを好きだと話すと、その♀アバターは
「ソース焼きそばが食べれるお店知ってるよ、行く?」
と言う。私はその誘いに乗ることにした。

新都心SIMという、やけにリアルに駅前が再現された島だった。
粉物屋は、こ洒落ていて、店の外にまで行列ができていた。
架空世界とはいえ、雪が振り、積もり、寒風ふきすさぶ中、
「鉄板屋だから、片付けにも時間がかかるし、回転が悪いのよ」と♀アバタに諭され
不承不承1時間ほど並んだのだ。

店に入って、私はオム焼そばを頼み、♀アバタはモダン焼きを、それぞれアルコールも注文した。
味はともかく、入り口付近の席にいた私達にとっては、間の抜けた店員がたびたびドアを
開け放しにしておくのが、苛立たしかった。


飲み食いを終わって、店を出ようとすると店員が話しかけてくる。

店員「ちょっとお客様すいません」
私「は?」
♀「!?」
店員「あの、お勘定がまだかと思いますので……」
私「この店にチップは払えないなあ、申し訳ないけど」
♀「w」
店員「あ、いえ……飲食代として3260円になっています」
私「おいおい、この店はL$の代わりに、現金要求するのか、画期的だな」
♀「w」
店員「??……ともかく払っていただきますよ」
私「金取るなら、事前に通知しておけよ。ルール違反だろ。freebie装いやがって。ぼったくりだな」
♀「……」

私は♀アバタに促して、自分でもテレポートをしようと試みたが、重さのためかうまくいかなかった。
このSIMでは飛行も禁止されているらしい。すがりついてくる店員を押しのけ、♀アバタの手を
強く握ると、私はさきほど見た駅に向かって、猛然と駆け出さなければならなかった。  


Posted by マッグ at 02:51Comments(0)???